サイカチ(皂莢/西海子)
別 名:カワラフジノキ、カワラフジキ、サイカシ
英 名:Japanese honey locust
花言葉:見かけによらず
ヒイラギも同様だが、棘がある庭木は災いを封じるとして、好んで植栽される傾向がある。サイカチも幹や枝の鋭い棘が災いを防ぐとする。
また、「サイカチ」という名前を「再勝」に置き代え、戦に勝ち続けるように武士が好んで屋敷に植えたという説もある。(本来は中国古名の「西海子」に由来する。また、実際のところサイカチは染料、食料、飼料としての利用価値が高いため身近に植栽されたという面もある。)
しかし、このサイカチの棘は圧倒的な存在感で、動物も植木屋も手が出せません。
サイカチとは・・・
・日本を原産とするマメ科の落葉高木で、本州中南部から九州に分布する。川沿い、沢沿いなどの水辺を好んで自生し、高さは20m程度に達する。
・幹にあるトゲは枝が変化(退化)してできたもので、複数がまとまってできる。この棘や咳止め、解毒、種は咳止め、利尿作用のある漢方薬に、材は家具や箱、建築に利用される。
・あまり目立たないが初夏には緑色の花が咲く。
・秋になると長さ20~30センチで焦げ茶色の豆ができる。大き過ぎて不気味な色をした豆は見栄えがいいとはいえないが、サポニンを大量に含み水に混ぜると泡立ちがよい。かつてはサイカチの実を「洗濯豆」と呼んで、洗濯石鹸やシャンプーの代用とし、肌荒れで石鹸を使えないときにも使えるため重宝された。衣類を洗濯する際も、布地を傷めないため、良質な石鹸とされていた。現代でもアメリカサイカチの種子から抽出したエキスはトリートメントやマスクパックに使われる。まさに花言葉どおり、「見かけによらず」人に優しいのがサイカチである。
・最近では棘がなく黄色い葉の「サンバースト」(アメリカサイカチの園芸品)という品種が広がっている。
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