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常緑広葉樹の剪定

 「自然な剪定」と繰り返し記していますが,これも変な話です。自然界では枝葉を刃物で切られることがないからです。自然に樹形が変わるのは,雷,台風などの強風,病害虫,動物,鳥による食害に限られます。ではなぜ,剪定するのか。それは人間の住む町中で,人間と共存するためです。

 下の写真は比較的,ほったらかしの公園のシラカシです。周りに競争相手がいなければ,このように木のシルエットが楕円形になるのが常緑広葉樹の本来の姿で,このシルエットを「樹冠」と言います。

シラカシ 風水 ガーデニング 画像
公園のシラカシ

 常緑広葉樹の剪定は,ヤマモモをサンプルとして使います。この木は果樹ですので,実を採取するためには剪定の時期,切る枝の位置を考慮する必要がありますが,今回はそれを無視して,形をきれいに整えることを目的としています。

風水 ガーデニング ヤマモモ 画像

 まず木や脚立に上る前に,「樹冠」をイメージします。そしてその楕円形から飛び出しているような枝は,太いところを元から切ります。写真はヤマモモです。こまめに手入れをしているので,樹冠が揃っています。太いところを元から切るのは勇気がいりますが,その方が効率よく樹冠が整います。また,木の下の方の枝は,通行の邪魔になって切られることが多いものですが,下枝を作り直すことは難しいので,切らずに済むなら,残したいものです。

風水 ガーデニング ヤマモモ 画像
図1

 説明しやすいように,枝の一部を切り取っています。図1が剪定前です。葉と葉が触れ合っていて,病害虫の温床になりますし,採光や通風にも影響しています。

風水 ガーデニング ヤマモモ 画像
図2

 各枝の先端は,ヤマモモの場合,図2のように3~4本の細枝に分かれています。この細枝を両脇の2本だけ残して,元から切ります。

風水 ガーデニング ヤマモモ 画像
図3

 図3のようになります。この作業をすべての枝で繰り返します。

風水 ガーデニング ヤマモモ
図4

 図4のような太さのところでも,3本出ている枝の真ん中を切り除きます。

風水 ガーデニング ヤマモモ 画像
図5

 木バサミを使って,根本から取り除きます。剪定ばさみでは,細かな作業ができません。

風水 ガーデニング ヤマモモ 画像
図6

 図6のようにすっきりします。ここで止めてもいいのですが,まだ,葉の数が多いです。別のページで説明していますが,木の下の方の枝は,この位で止めた方が,濃い感じに仕上がります。しかし,木の上部は,もう少し切ります。

風水 ガーデニング ヤマモモ 画像
図7

 枝の先端を少し切りそろえ,元の方の葉を数枚,手で揉み落としています。全体を扇型に仕上げるのも大事なポイントです。自然に仕上げるには,このぐらいで止めておきます。

風水 ガーデニング ヤマモモ 画像
図8

 図8のように各枝に葉を2,3枚だけ残して仕上げることもあります。特に成長の早い上の方は,こうした方がすっきりします。しかし,よほど慣れないと,全体にゴツゴツした仕上がりになりますので,自信がない方は,図7のレベルで止めておきます。

図1と図7を改めて掲示します。ずいぶんすっきりしましたね。

 今回説明した方法は,モチノキ,モッコク,クスノキ,シラカシ,シイノキ,マテバシイなど多くの常緑広葉樹で用いられる方法です。

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