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イヌマキの剪定

イヌマキの剪定方法を図解します。

イヌマキとは

マキ科マキ属の常緑高木で、単に「マキ」あるいは「クサマキ」とも呼ばれます。日陰、大気汚染、潮風に耐え、 萌芽力(芽が出る勢い)も強いため用途が広く、生垣や玉散らしを始め、いろいろな形に仕立てられます。

 

「マキ塀」という高い垣根を作って防風に役立てている海辺の町もあります。家庭でも、畑や菜園の防風に使われることがあります。

剪定しないイヌマキ

放っておくと

イヌマキに限らずマキ類を放置すると、写真のとおり縦横無尽に枝が暴れます。そして高さも15m~20mになります。

 

ここまで放置してから急に刈り込んだり、ノコギリで矯正したりすると、不自然で目を当てられない姿になります。また、枝葉を密生させるとアブラムシ、カイガラムシが発生することもあります。庭園でお馴染みの健康な姿は日常的な手入れがマメに行われた結果なのです。

 

イヌマキの剪定時期

6月あるいは9~10月

冬の寒さや乾燥を嫌うため、秋以降の剪定は控えた方が無難です。 

 

イヌマキ 玉散らし

剪定のイメージ  

イヌマキは右の写真のような玉散らしに仕立てたり、生垣として直方体に刈り込まれることが多いものです。個人的には、きっかりとした丸や四角よりも、「何となく玉散らし」が自然風でよいと思います。

 

イヌマキの剪定方法  

一本植えの場合、刈り込みバサミで強制的に丸く刈られることが多いですが、毎年、そうした刈り込みを繰り返してると、元気がなくなってきます。また、内部に古い葉がたまり、病害虫の巣窟になりかねません。

 

そもそも、イヌツゲやサツキと異なり、大きくて細長いイヌマキの葉を、途中で切り刻むように刈り込みバサミやヘッジトリマーで剪定するのはいかにも不自然です。多少、面倒でも木バサミを使って枝を間引くのが理想的です。

イヌマキの剪定例

写真は春先に伸びた新芽を6月に剪定した様子です。黄緑色の部分が新芽です。本来はもう少し、新芽が固まってから剪定した方が手間が少なくて済みます。

イヌマキ 剪定 図解

どんな庭木でもそうですが、まず始めに最上部を剪定します。

最上部は生育が旺盛ですので、意図的に他の箇所より「強めに剪定=残す葉を少なく」しないと、「頭でっかち」になります。

 

すべての枝を均等に剪定するのではなく、最上部のシルエットが半球状になるようにイメージし、イメージのラインからはみ出している枝葉だけを切ります。また、このときに気を付けたいのが、必ず葉の分かれ目できれいに切るということです。

上の写真が最上部の剪定前後の様子です。

まだ、若い木なので半球状とはいきませんが、かなりすっきりさせます。

最頂部以外の枝の手入れの様子です。新芽をすべて剪定するのではなく、高さがそろうように、「切るところは切る、残すところは残す」ように、メリハリをつけるのがポイントです。伸びた分だけを剪定していたら、いつまでたっても仕上がりません。伸びた分を利用してより良い形にするのです。

マキ 胴吹き

また、幹や枝の付け根から、ヒョッコリ生えている写真のような芽(=胴吹き(どうぶき)とか、幹吹き(みきぶき)といいます)は、他の枝の成長を阻害するので、見付け次第切り除きます。

 

株元から生えてくる芽(=「ひこばえ」、「やご」といいます)も、同じように切り除きます。

 

切り方については以上なのですが、マキの手入れで大切なのは、古い葉っぱを手で取り除くことです。枝のあちこちに残っている茶色い葉っぱや、形がおかしくなった葉を取り除くことで、見た目もすっきりしますし、風通しもよくなります。

マキ 剪定失敗

最後に剪定の失敗例を紹介します。

寒い時期にノコギリを使って幹を途中で切断した模様です。「面倒だ」と思って時期を考えず、一気にやろうとすると、かえって面倒なことになります。

 

木全体が弱って、枝葉が茶色になり、観賞価値が下がります。結果的に元から切り倒す、抜根するという大掛かりな作業が必要になります。「大きくて邪魔」にならないよう日頃から、マメに剪定しましょう。

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