イチョウ(公孫樹、鴨脚樹、銀杏)
別 名:ギンナンノキ、ギンナン
英 名:ginkgo
花言葉:長寿、荘厳、鎮魂
|
イチョウを植える方角は西北が吉。
樹齢1000年を越すこともあるというイチョウは、その生命力にあやかって瑞祥木(縁起の良い木)とされる。
しかし、寺院に多く植栽されて御神木となることが多いため、イメージが逆転し、「縁起が悪い」とする地域や、宗教界に敬意を払い、俗家に植えてはいけないとする言い伝え、大木になって根が張り、家屋敷を傷めるのでよくないという説もある。
また、相当な老木になると、幹から「気根」という、乳房に似たものが生じるため、こうしたイチョウの古木を崇拝の対象とし、母乳が出るよう(あるいは、子供が生まれるように)祈願したという話が各地にある。
イチョウとは・・・
・ジュラ紀(1臆4千万年~2億年前)に栄え、野生のものは100万年前にほぼ絶滅したが、中国で生き残っていたものが、人為的に繁殖されて現代まで残る。このためイチョウを「生きた化石」と呼ぶこともある。
・「イチョウ」は中国名の「鴨脚樹(ヤーチャオ)」が転化したもの。「銀杏」はアンズに似た実が銀白の殻に覆われていることから。
・寒さ、大気汚染に強く、日当たりが良ければどんな場所でも育つことや、剪定に強いことなどから、日本では最も多く街路樹として利用される。
・葉が密生するため緑陰(木陰)を作るには良い木であるが、周知のとおりの大木であり、自然樹形を楽しむには相当なスペースが必要となる。
・イチョウは葉や幹に含まれる水分が多く、火に炙られて葉がなくなっても復活することから「防火樹」とされる。このためかつては学校を始めとする公共の場に植樹されることが多かった。
・イチョウはオスの木とメスの木がある「雌雄異株」である。銀杏はメスの木にしかならないが、近年は銀杏の匂いや落下後の掃除を嫌ってメスの木が嫌煙され、街路樹のほとんどはオスの木になっている。
・オスとメスの見分け方については諸説あるが、木の上の方の枝が、「垂直あるいは垂れ下がっているのがメス、斜め上に向かっているのがオスという見分け方が覚えやすい。
・本によってはイチョウを広葉樹と記しているものもあるが、イチョウの位置付けは難しい。針葉樹と広葉樹に無理矢理分けた場合、針葉樹とするのが正しい。
・イチョウの葉には老化を防止する成分が含まれており、有効成分を抽出したエキスがヨーロッパでは医薬品として使われている。ただし、葉にはかぶれの原因物質が含まれており、そのままお茶にして飲むことはできない。