ナンテン(南天)
別 名:ナンテンショク、ナンテンジク、ナンテンチク
英 名:nandina
花言葉:私の愛は増すばかり、良き家庭
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ナンテンを植える方角は一般に「南西」が吉とされる。
ただし、白実ナンテンは 北東(鬼門)、北、北西が吉とされる。
仙人が実を食べたというナンテンは、「難を転ずる」、「難産を安産にする」、あるいは願いを成就する「成天」と当て字するなど、縁起の良い木、厄除けの木として、あまりにも有名であり、門松などの正月飾りに使われる。
また、お節料理や結婚式の祝い膳、出産祝いの赤飯など「ハレの日」に出される食材にナンテンの葉をあしらうという習慣があるが、これにはナンテンの葉などに含まれる「ナンジニン」という成分に熱と水分を加えると微量の「チアン水素」が発生し、食物の腐敗を防止するという実用的な理由がある。かつてナンテンをトイレの近くに植え、用を足した後にその葉で手を拭けば綺麗になるとされたのは、この抗菌作用を見込んでのこと。
庭木としてナンテンを植えた場合、その樹高が家のひさしより高くなると、その家にお金が集まるという言い伝えもあり、ナンテンはとかく御目出度い。
ナンテンとは・・・
・中国を原産地とするメギ科の常緑広葉樹。
・日本では関東地方以西に自生する。
・日当たりの良い肥沃な土地を好む。
・丈夫で病害虫の被害には遭いにくい。
・株立ち状に育つ。大きくなり過ぎた場合は幹を途中で切断して「棒状」にしたり、葉を切り刻んで小さくしても問題はないが、それでは格好が悪い。自然な樹形を維持するには長過ぎる幹を元から切除するような剪定を行う。
・放置していても実はなるが、確実に実をならせたい場合、梅雨時に咲く花に雨が当たらないようにする。ナンテン全体に傘をさしている家庭や袋がけしている家庭も見かけるが、そこまでやらないにしても、雨樋などの近くでまともに雨があたるようなところは避けた方がベター。
・品種改良されたオタフクナンテンは人気が高いものの、実がならないので、実を楽しみたい場合は注意が必要。
・漢方ではナンテンを咳止めに使う。赤実でも白実でも効果があるというが、白実の方がより効き目があるとされる。ただし、有毒であり1日に5~10gを3回に分けて服用する。また、ナンテンの葉は酔い止め(車、酒)や口内炎、のどの痛みに効果があるという。