シキミ(樒)
別 名:シキビ、墓花、ハナノキ、花柴、コウシバ、コウノハナ
英 名:Japanese anise tree
花言葉:猛毒
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サカキの代用などとして神仏へのお供えに使われるシキミだが、その葉や幹を燃やすと死臭を消すような匂いがする。
この匂いはカラスが特に嫌うため、土葬の時代には墓地周りに植栽され、やがて乾燥した葉や樹皮を粉末にして抹香として使うようになった。
このことからシキミは縁起の悪い木とする地方が多い。
また、シキミの木は全体に有毒成分を含むが、特に9月頃に熟する実には「アニサチン」という有毒成分が含まれており、毒劇法で劇物に指定されている。
これがシキミの名の由来「悪しき実」となっており、このことからも「忌み木」とする地方が多く、扱いには注意が必要である。
シキミとは・・・
・東北地方南部以南の山地に自生するシキミ科シキミ属の常緑広葉樹
・基本的には日向を好むが、耐陰性があり日陰でも光沢のある葉を維持する。
・病害虫に強く、成長も緩やかなため生垣として利用されることが多い。3m程度のものが多いが環境に適すれば10m程度の高さまで育つ。
・シキミの語源についてはほかにも、「重実」(実が重なってなるため)や「臭実」(実が匂うことから)の転訛したものという説がある。
・3月から4月にかけてクリーム色の花を咲かせるのが一般的だが、赤い花が咲くイリキウム・メキシカナム種「フロリダーナム」や薄紅色の「ウスベニシキミ」という品種もある。