カリン(花梨)
別 名:カラナシ(唐梨)、カラボケ、アンランジュ
英 名:Chinese quince
花言葉:努力、豊かで美しい、可能性がある
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カリンは昔から金運アップ、商売繁盛の木として知られる。
商家では、裏庭にカリン、前庭にカシを植えて金銭の貸し借りに縁起をかついだ。(「金は貸すが、借りん。」というまったくの洒落で)
また、カリンの実は天に向かって付くことが多いので、縁起が良いとする説もある。
カリンとは・・・
・中国を原産とするバラ科の落葉広葉樹で、江戸時代に日本へ渡来した。寒さに強く丈夫に育ち、樹高は10m近くに達する場合もある。
・花実の付きをよくするには十分な日照時間が必要。花は数が少なく、見映えもいま一つであり、花木としての観賞価値は低いが、花の少ない時季にできる果実や経年とともに樹皮が剥がれ落ちでできる幹の模様が味わい深い。
・カリンの実は堅くて渋く、ジャリジャリとした食感があり、まったく生食には向かない。もっぱら強烈な甘い香りがを楽しむものだが、カリン酒やカリンの実を輪切りにして陰干ししたものが飲食される。
・果肉を干したものは「木瓜(もっか)」と呼ばれ、キンカンを干したものと合わせて小児喘息の治療に使われた。
・たいていの果樹は枝が横あるいは下へ向かいがちだが、カリンの枝は上へ上へと伸びるため横幅をとらず、比較的狭い庭でも生育できる。また、幼木のうちからマメに剪定されたものは盆栽として使われる。
・剪定時期は12月~3月の落葉期。長い枝には花実がつかないので、各枝を1/3程度に切り詰め、短い枝を作るようにする。
・カリンは似たような実がなる「マルメロ」と混同されやすい。長野県では「マルメロ」を「カリン」としてジャムや生食に用いることが多い。マルメロは実の表面に毛があるのに対し、カリンには毛がないため区別できる。