エンジュ(槐、槐樹、延寿)
別 名:エニス、キフジ、ホンエンジュ
英 名:Japanese pagota tree
花言葉:上品、慕情
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東京では街路樹に使われるなど、過酷な環境で雑に扱われるエンジュであるが、英名の「pagota=仏塔」からも分かるとおり、仏教と縁の深い神聖な樹木である。
エンジュは大変丈夫な性質を持ち、根や葉がなくなっても復活することから、中国では「出世の木」、「長寿の木」、「崇拝の木」とされ、枝が垂れるシダレエンジュはもっとも縁起がよいとする。
日本でも中国を倣って、「安産の守り神」、「幸福の木」、「出世の木」、「長寿の木」とされる。(エンジュを延寿にかけて、長生きの意味を持たせる。)
また、北に植えるのは「キタエンジュ」といい、魔除けになるとする。
現代でもカーペットの模様にエンジュがデザインされていたり、エンジュの材を使った木彫りのフクロウが売られたりしている。
エンジュを植えると縁起が良いとされる方角は、「北」の他にも「東」、「西」、「北東(鬼門)」といった説があるが、上述の「キタエンジュ」がもっとも知られている。
エンジュとは・・・
・中国原産の落葉高木
・成長は早く高さ10m程度に達する。葉が密生するため夏に木陰を作るのに適している。
・エンジュは放置すると上へ上へと伸びて下枝が寂しくなるため、一般家庭で育てる場合は、早期に高さを決め、幹を途中で切り、下枝がスカスカにならないようにする。また、エンジュは枝の数が少なく、葉は元気な枝に集中するという大きな特徴がある。樹形を整えるには小まめな手入れが必要となるため、以前ほど一般家庭では植栽されなくなっている。
・独特の樹形を持つシダレエンジュは、高さを抑えて育てると垂れた枝が地面に着くほどになる。
・夏に淡いクリーム色の花(綺麗とはいえないが)を咲かせるが、観賞の対象はやはり花後にできる「豆」である。