ウツギ(空木、卯木)
別 名:卯の花(うのはな)、雪見草
英 名:Japanese snow flower/Deutzia
花言葉:古風、秘密、風情、謙虚
ウツギは万葉集の計24首に登場するなど、日本人には馴染みが深い。
陰暦の四月(卯月)に咲くことから「卯の花」とも呼ばれる。
しかし一方、釘の材料にもなるという硬質な材を利用して、火葬後の骨を拾う箸を作ったことから、東北地方にはウツギを忌み嫌い、屋敷内に植えてはいけないとする地域もある。
ウツギとは・・・
・ユキノシタ科ウツギ属の落葉広葉樹で日本全国に自生する。幹の中心がスポンジ状の空洞になっているため「空木」と呼ばれる。
・日当たりを好むが、あまり土壌を選ばず丈夫に育つ。萌芽力が強く、刈り込みにも耐えるため、生垣としての利用も多い。
・かつてはウツギの開花状況を見て田植えの時期を考えたり、天候や作物の育ち方を予測する風習があった。また、ウツギが梅雨前に開花することから、梅雨の雨を「卯の花腐し」と呼んでいた。
・ウツギと名の付く植物は数多く、単なるウツギの他に、タニウツギ、ハコネウツギ、ヒメウツギ、トキワウツギ、ノリウツギ、ガクウツギなどがある。
・庭植えでは小型の「ヒメウツギ」や、八重咲きの「ヤエウツギ」、花にピンク色の縁取りがある「アケボノウツギ」あるいは「サラサウツギ」に人気がある。
・料理では「おから(御空)」のことを「卯の花」と呼んで洒落込むことがある。ともに色が白いことからの連想か。
・ウツギの枝葉を煎じた汁は、黄疸に効果があるとされる。