庭木で開運TOP > 庭木の配置
このページでは庭木をどのような配置、バランスで植えるのがいいかについて解説します。庭木の種類ではなく、デザイン上、どんな位置に植えるのが自然かという話です。
まず上の写真ですが、いかがでしょうか。左は庭木が「背の順」に、等間隔で一直線上に並んでいます。自然界でこの配置になることも、なくはないでしょうが、人工的な感じがします。
それに比べて右図は背丈がランダムで、位置も等間隔ではありません。日本の造園では、こちらを自然風としています。
もちろん、生垣など人為的な植栽として仕上げる場合は、この限りではありません。
庭を上から見た場合の図です。
左の図では、三本の庭木がほぼ正三角形に配置されています。一方、右の図は不等辺三角形です。どちらが自然でしょうか。
その前に、庭を眺める視点を考える必要があります。庭はいろいろな角度から眺められるものですが、基本的には茶の間(あるいは居間、リビングルーム、ウッドデッキなど)から見た眺望がベストになるように配置します。(もちろん例外もあります。)
写真の下側から庭を眺めた場合、左図のように正三角形に配置すると、3本の木が等間隔に見えます。これでは不自然なのです。他にも理由があるのですが、とにかく3本植えの場合、右のような不等辺三角形に配植するのが基本です。
3本以上植える場合でも、この不等辺三角形を基本に配置します。
例えば梅を集めて梅林を作れば、春には見事な景観を作ります。また、松を集めて庭を作れば、庭に松林ができて山海の風情を醸し出すでしょう。竹林も同様です。ただしそれらは例外です。
種類ごとに分けて庭木を植えると、畑のようになります。情緒がありません。上の図で言えば、左より右の方が、より自然風といえます。
また、常緑樹だけを植えるよりも落葉樹も一緒に植えた方が、より自然な仕上がりになります。一般的には、常緑:落葉=7:3あるいは6:4の割合で混植するのがよいとされています。
参考までに我が家の庭です。狭い庭ですが、庭木の配置を工夫し、奥行きを出しています。常緑樹が目立ちますが落葉樹も小さな株をあちこちに配置しています。
木を一直線に配置した方が物理的には広いはずですが、上記の原則どおり配置すると目の錯覚でかえって広く感じます。
「庭」のあるお宅はたくさんありますが、かなりの割合で樹木を横一列まっすぐに並べています。少しきつい言い方をすれば、それは「木を植えた」だけ、あるいは「生垣を造った」のであって、「庭」ではありません。
他にも細かなコツはありますが、上記のポイントを抑えておけば大きな間違いを犯すことはありません。個々の木だけに着目せず、空間全体を考えて、「庭」を造りましょう。