昨今はいろいろコニファーを見掛けるようになりましたが、それでもこのゴールドクレスト(モントレーイトスギ)が日本で一番普及しているのではないでしょうか。
年末に売られる鉢植えは、もはや日本のクリスマスの風物詩といって良いくらいです。葉の香りが良い(人によっては山椒の香りと言いますが)のも好感が持たれる一因かもしれません。
放っておくと
ゴールドクレストは、庭植えで無事に成木まで育て上げる人が少ないため、大木になることがあまり知られていなようですが、実は20~30mくらいの高さになります。狭い庭で管理するためには、定期的な剪定が欠かせません。
ちなみに、なぜ大木のゴールドクレストが少ないのかというと・・・
①根が粗く、原産地のカリフォルニアと異なって傾斜のきつい日本においては強風で倒れやすい。
②雨の多い日本では、下の方の枝葉が「泥はね」によって病気にかかりやすい。
③気まぐれな剪定によって枝葉のバランスが悪くなって早々に枯れる苗木が多い。 ・・・などの理由が考えられます。
ゴールドクレストの剪定時期
3月がベストです。他のコニファー同様、ゴールドクレストも刈り込みバサミなどの金物を嫌い、刈り込んだ切り口が茶色に変色しますが、萌芽直前の3月であれば、たとえ金物で剪定したとしても短時日で、その見苦しさを隠すことができるからです。
3月を逃した場合は、成長が一段落する6月や、成長しきった9月が適期となります。
剪定のイメージ
自然樹形に倣って、写真のような円錐形にするのが基本です(少し乱れていますが・・・)。
ただし、下枝が枯れこんだときなど、例外的に丸くしたり、生垣(直方体)にすることもあります。
ゴールドクレストの剪定方法
新芽が出た春先に、まだ柔らかい新芽を手で摘み取るのがベストな方法です。
時季を逃して新芽が固まってしまった場合には、刈り込みバサミや木バサミで剪定します。
元気のいい新梢(黄緑色の枝)であれば、どこで剪定しても芽吹きますが、古くなった枝(赤茶色)の場合、葉を残して切らないと、根元まで枯れ込むので注意が必要です。
また時折、元気のいい枝が新たな主幹になろうとします(メインの幹以外に、もう一つの幹ができる)が、これは生育上好ましくないため、幹が一本になるように取り除きます。