暇さえあれば関東地方にある植物園や公園を歩き回っているのですが、時折、残念に思うことがあります。それはやはり「剪定の仕方」です。
著名な公園では適切に剪定されている場合も多いのですが、それでも「こんな広いところでなぜこんな丸坊主の剪定が必要なのだろう。」とか、「何でもかんでも刈り込んじゃって・・・」と思うことがしばしばあります。せっかく時間を作って出掛けた先で落胆するのは辛いものです。
どこかに、確実に適切な剪定がされている植物園はないのだろうかと、数年前に考え、あちこち見て回った末に行きついた先をお教えします。
それは「皇居東御苑」です。
穴場でもなんでもありませんね。日本のど真ん中です。
真ん中過ぎて一般的には思い付きにくい場所です。
行ったことがある方は読み飛ばしてください。
かつて私には、「皇居=黒松」のイメージしかありませんでしたが、ここは花木や雑木、山野草などが充実しており、半端な植物園よりもよほど植物園的な場所です。樹木の名札も数多く付いています。
こんな話をすると、「皇居って普段も入れるの?」という反応が多いのですが、東御苑は皇居の外側にある庭で、一般人でも普通に入ることができます。しかも無料で。(開園日等は複雑なので公式HPで確認してください)
これまでに何度も通いましたが、さすがは皇居です。四季折々に通っていますが、許せないような剪定に出会ったことはありません。
もっとも東御苑は東京のど真中とはいえ、スペースが広大なので、無理に切り詰める必要がないことも影響しているのでしょう。しかしそれ以上に、おそらく見習いの植木屋さんは手を触れさせてもらえないことや、場所柄、職人が面子にかけて手抜きせずに作業をしていることが主たる要因でしょう。もちろん、予算もそれなりにあるのかもしれません。あくまで私の邪推ですが・・・・
東御苑の良さは他にもあります。それは、海外旅行気分に浸れることです。日にもよりますが、苑内にいる人の割合は圧倒的に外国の方が多く、滞在中はほとんど外国語しか聞こえません。彼らがどの植物に、どんな反応を示すのかを観察するのも大変おもしろいのです。
皇居はいろいろな地域からアクセスしやすい場所です。いらしたことのない方は是非、東御苑を散策してみてください。なんとも不思議な気分になるはずです。
お堀の向こうには
こうしたイメージとは裏腹に
雑木が芽吹き、
花がひっそりと咲いています。
もちろん巨木や
桜などメジャーな花木や果樹も豊富です。
・・・そういえば剪定の話でした。
御覧のように、サルスベリもコブになっていません。自然ともいえませんが、神々しいです。
この記事を書きながらラジオを聴いていたら、「今日は徳川家康の命日だそうです。」とのことです。何かの御縁を感じました。
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伊藤芳朗 (土曜日, 24 2月 2018 11:51)
最近都会には自然が減って来て残念です最増えたら嬉しいです。
uekipedia管理人 (土曜日, 24 2月 2018 16:46)
ほんとですね。もっと多くの人が興味を持てば状況が変わるかもしれません。コメントありがとうございます。