以前、ヒノキとサワラの見分け方について書きましたが、そもそもスギとヒノキの見分け方が分からない、同じように見えるという方が私の周りには多いので画像をアップしておきます。
この記事にピッタリの画像ですが、日本じゅうにこんな感じで、杉と檜が並んで生えている林があります。左が杉、右が檜です。
杉の樹形は、ほぼ例外なく円錐形になりますが、檜はやや崩れがちになります。全体の印象としては檜の方が緑が濃いので、分かる人は遠目からでも色の違いで分かります。
特に冬になると杉は木全体が赤茶けた色になるので一層、見分けが容易になります。(変色の具合は地方によって異なります)
そしてよくよく観察してみると、両者は葉の形や出方が、まったく違うのが分かります。杉は「モコモコ」とした雲形に見えますが、ヒノキはバッサバサです。
杉の葉は光をたくさん取り込めるよう四方八方に展開し、立体的な構造になっていますが、檜の葉は平面的です。これもあって、杉の生長は早く、ヒノキの成長はやや遅めです。
葉っぱに触れてみれば両者の違いはより明らかです。杉の葉はチクチクしますが、ヒノキの葉はチクチクしません。
また、少し離れたところから見ると、杉の葉は上向きですが、ヒノキは垂れ下がっているように見えます。杉と檜がまったく違うことがお分かりいただけたでしょう。
ちなみに幹を見ただけでは、個体差もあるので見極めが難しいです。どちらも樹皮が自然にめくれ落ちていることが多いです。
この両者が似たような印象を与えるのは、かつて材木として急ごしらえに同じような場所に植林されたことによるのは間違いありません。
材木としては、成長が遅く、材が緻密なヒノキに軍配が上がりますが、庭木としてはどうでしょうか。
スギは日本庭園でも産地を冠して「○○杉」と呼び、和風に仕立てたものがもてはやされますが、ヒノキの場合、そのまま庭で使うことは稀です。たまたまそこにあったものを使う、あるいは、庭の背景に生じているヒノキを借景として使うということはありますが、多くの場合、そのまんまのヒノキを使うのではなく、葉がより緻密で背丈が大きくなりにくい園芸品種が使われています。チャボヒバ、カマクラヒバ、シノブヒバなどがその代表です。
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昌英 (土曜日, 05 1月 2019 20:19)
よく分かりました。山林所有者ですが、私はサラリーマンなので、勉強中です。
管理人 (土曜日, 05 1月 2019 22:16)
コメントありがとうございます。戦後に植えられた杉や桧は、今まさに使い時なのですけどね。産業構造が変化するといいのですが。
Nguyễn Tuấn khanh (水曜日, 12 2月 2020 01:15)
Xin chào. Bạn có cần gỗ bách nguyên liệu từ việt nam
管理人 (水曜日, 12 2月 2020 10:44)
Không cần