庭木で開運TOP > ゲッケイジュの剪定
ゲッケイジュ(月桂樹/ローリエ)の剪定方法を図解します。
ゲッケイジュは料理の香り付けに使われる最も身近なハーブの一つであるとともに、勝利にちなんだ記念樹として、多くの家庭で気軽に植栽されています。
しかし、その成長は目覚ましく、3年~5年もすれば、あっという間に枝葉が生い茂り、背丈も二階の屋根に迫るほとになります。
手遅れになる前に、マメに剪定するのがお勧めです。
剪定に最も適した時期は、春からの成長が一段落する6月中旬~下旬です。それほどボサボサになっていない月桂樹の場合、この時季なら手で新芽(枝の先端にある葉っぱ)を摘むだけで、簡単に手入れが終わります。新芽を摘むことで、幅の広がりや上への成長を抑えるとともに、花や実をつけやすい小枝を増やすことができます。
新芽を摘むだけでは済まないほど生い茂った月桂樹の場合、ノコギリやハサミを使って枝透かし剪定をします。その場合の剪定時期は、枝葉の伸長が落ち着いた9月がベストです。この時期に剪定をすれば一度の剪定で翌春まで整った樹形を維持することができます。また、ゲッケイジュは温暖な地中海沿岸生まれですのでの、冬の寒さが厳しい時期に剪定するのはタブーです。9月以外でも、4月~10月の間であれば剪定は可能です。
ゲッケイジュは、サツキやツゲなどと同じように、刈り込みバサミで表面を刈り込んで〇や□に仕立てることもできます。こうした方法はとても簡単ですが、年々大きくなることや、常緑であるため重苦しい雰囲気になるという欠点があります。
ここでは不要な枝を根元から切って、枝の数を減らす方法を解説します。
(剪定前の様子)
画像は長年放置しているゲッケイジュで、高さは5mほどです。
多くの家庭で、このように鬱蒼と茂るゲッケイジュが庭の中心に陣取っているのを見かけます。
1 好きな高さで幹を切る。
ノコギリで切ります。不慣れな方は「枯れないのかなぁ・・・」と心配でしょうが、よほど寒い時期にズタズタに切断するというようなことをしなければ大丈夫です。ベストな時期は上記のとおりですが、厳冬期以外はたいてい平気です。手入れしやすい高さ(2m以下くらい)にするのがよいでしょう。
2 幹や内部に発生している小枝をすべて取り除く。
樹齢を重ねたゲッケイジュは木の内側にたくさんの小枝を出します。これを放置すると、風通しが悪くなり、病源菌の温床となります。一般に害虫に強いといわれるゲッケイジュですが、案外、カイガラムシなどにやられている家庭が多いものです。木の内側にある小枝はすべて剪定しましょう。
3 残った枝で、形を作る。
これが難しいので、いつものように図解します。
この例では、真ん中に強い枝がありますので、これを根元からハサミで切り除きます。
両脇に残した枝を、短く切り詰めます。
これで完成です。
この作業をすべての枝で、繰り返します。
(剪定後の様子)
高さは半分ほどになり、見た目もスッキリしました。幹が見えるようにするのも一つのポイントです。
剪定方法は以上ですが、ゲッケイジュは成長が早いため、二年もすれば元に戻ります。ノコギリなど使って大がかりな作業をしたくない、あるいは大量の切り屑の処理が面倒という場合、一旦、こうした剪定を行った年以降は、新芽摘みをするのがお勧めです。
なお、ゲッケイジュは花や実を楽しむ木でもありますが、これらは枝の先端にできます。常に刈り込んだり、切り詰めたりしていると花や実を鑑賞できませんので、庭の広さと相談の上、妥協点を探る必要があります。