庭木で開運TOP > クロチク(黒竹)の剪定
黒竹の手入れの仕方を図解します。
黒竹は中型のタケで、育て方は簡単ですが、放任すれば荒れ果てたような庭になりますので、定期的な手入れが必要です。
剪定に適した時期は、棹(さお)の年代によって異なります。前年生まれは翌春(3月~4月)、当年生まれは、成長が一段落した6~7月です。クロチクは、その年に伸びた棹(さお)は緑色で、2年目から徐々に黒ずんできますので、それぞれの年代を見分けられると思います。
写真の左が3年目の棹、右が今年伸びた棹です。同じ株とは思えないほど、対照的な色合いです。間伐(間引き)をしなければ、混み合ってきますので、これほど隣接した棹は、どちらかを元から切り除くことになります。
クロチクらしさを維持するには当然、黒い方を残します。しかし、5年も経てば色がボケてくるので、場所によっては緑色のものも意図的に残します。すべての棹をいっせいに更新するのではなく、バラバラに更新すればクロチクらしさを維持できます。
次に、1本1本の棹を、どのように仕上げるか図説します。これらは「大名竹(ダイミョウチク)」という仕立て方です。(大名竹とは、竹の種類ではなく、剪定の方法です。)
左が、手入れ前で、右が手入れ後です。分かりやすいよう地面に置いて撮影していますので、多少の不自然は御了承ください。
一番初めにすることは、芯を止める(棹を途中で切断する)ことです。クロチクも10m程度まで成長することがあります。目隠しや剪定に都合のいい高さで、頂部を切ります。
上の写真が、芯を止めた様子です。棹を辿っていって、一番先端がどこかを発見します。そして先端を、枝の途中ではなく、分かれ目で切ります。跡が残らないようしっかりと付け根で切るのがポイントです。
次に、各枝を切り揃えます。頂部と同じように分かれ目で綺麗に切ります。写真では3本の枝の真ん中を切りました。棹から10cm~15cm程度に葉先が収まるよう、上から下へと順に枝葉を揃えていきます。
下の方の枝も同じように切り揃えていきますが、下へいくに従って多少、長めに残すのがポイントです。
また、この際、写真のようなツンツン?した新芽を手で引き抜いておくと、剪定後に樹形が乱れるのを防ぐことができます。
全体の様子です。実は、我が家の地窓の横です。
高さを抑えるために先端を切っています。背を高くしたい場合は、真ん中の写真の状態でやめます。いずれにしても、かなりすっきりするのが分かると思います。見た目も大事ですが、梅雨前にこうして枝を透かしておくと、ハダニ等の被害を防ぐこともできます。
よく、「庭に竹を植えるなんてバカだ」とか、「竹は伸びすぎてどうしようもなくなるから・・・」という声を聞きます。それでもあえて庭に竹を植える人がいるのは、その生命力や清々しさに惹かれるからでしょう。私も同様です。
根が増えすぎないようコンクリート等で細工をするのは必要です。 しかし、その後は管理次第で竹と気持ちよく共存できます。家族の反対を押しきってまで黒竹を植えた皆さんの参考になれば嬉しいです。