知り合いに庭の剪定を頼まれました。木はクロガネモチ、シャラ、ヤマモモなどです。
まずはヤマモモからと思って見上げると、ハマキムシ(写真中央の袋状に閉じている葉の中に潜んでいます)が大量発生しています。まぁ仕方ないと思いながら、木の中に顔を突っ込んで剪定すると、どんどん青虫が落下していくのが見えます。
そうこうしているうちに、突然、右手首に激痛が走りました。ハマキムシは刺しません。庭いじりをしている方なら、ピンとくるでしょう。電気が走ったように瞬間的に訪れる痛みの犯人はヤツしかいません。
イラガです。かなり久しぶりの対面で、その存在を忘れかけていましたが、チャドクガに次ぐ、植木屋の天敵です。
木の内部を見渡すと至るところイラガだらけです。知らずにイラガに囲まれていたのです。
逃げたくても刺された手首が痛過ぎて動けず、脚立の上に不安定な姿勢で固まっているしかありません。「なんで植木なんて切ってるんだろう。」、「帰ろうかな」とネガティブな気持ちになってきます。
私は過去に何度か蜂に刺されたことがありますが、イラガの痛みはアシナガバチに刺されたときの痛みと同じような感じです。
しかし、痛みは長くは続きませんし、少なくとも私の場合は腫れたり、湿疹ができたりすることもありません。人にもよるでしょうが、私の場合、痛みはせいぜい2~3分です。
時が経つのをじっと耐え忍べば、その後は何もなかったかのように作業を継続できます。(症状がひどくて皮膚科へ行く人もいるので、一概には言えませんが。)
イラガは、モミジ、カキ、ウメ、ツバキ、ツツジなどに発生すると言われますが、今日はヤマモモのほかシャラノキにも発生していました。カツラに発生していたのを見たこともあります。あまり樹種は問わないと考えてよさそうです。
地方によっては、蜂熊、オコゼ、デンキムシ、シバムシ、キントキ、オキクサン・・・などと呼ぶようです。見た目は蛍光色のナマコという感じですが。
イラガの駆除は、葉ごと切除して足で踏みつける・・・ことができる人はそれが一番安上がりです。一般的な方はベニカスプレー、スミチオン、マラソンなどを使うのがよいでしょう。放置しておくと葉を食害され、ひどい場合は木が枯死しかねません。
私は、イラガを駆除した後、右の写真のような「手甲」を手首に装着し、おそるおそる剪定を再開しました。イラガの被害に遭った後でなんですが、長袖、長ズボンは当たり前として、暑くても手甲を着けて作業をすべきでした。
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