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クロガネモチのよもやま話
モチノキよりも寒さに弱く、かつては西日本で用いられることが多かったクロガネモチですが、樹形や幹の風格、秋になる赤い実が人気で、関東地方でも見かけるようになりました。
葉っぱはモチノキやソヨゴ、ネズミモチに似ていますが、葉のスジ(葉柄)が、赤黒いのが特徴です。大気汚染には比較的強く、幹線道路沿いでも元気な姿を見受けます。
実がなるメスの人気は当然ですが、実のならないオスでも、枝葉が密生するので、目隠しには丁度いいと思います。
放っておくと
生長は遅く、形は自然に整いやすい木ですが、高さは10m~15mになります。
クロガネモチの剪定時期
4月上旬
剪定のイメージ
長楕円形。ただし、実を楽しむなら枝先は切らず放任する。
クロガネモチの剪定方法
木バサミ、のこぎりで枝抜きする。詳細は以下。
クロガネモチの剪定例
以下は、「可能な限り小さくして」という要望に応えた例です。本当はもう少し枝葉を残した方が自然です。
丈夫な木なので「バッサリ切りたい。」という要望が多いため、参考に掲載します。ちなみにこちらは雄なので、実のことは考慮していません。
① 幹を1本にする
最初に細かな枝先をいじるのは時間の無駄ですし、不自然な仕上がりになります。まず、大元を整理します。
慎重に木の上まで登っていくと、幹が複数あるのが分かりました。常緑樹は多くの場合太い幹を1本だけにして、全体の形を作ります。
もっとも中心に近い幹だけを残して,他はノコギリで切り落としました。細い枝は、ある程度残しておかないと,スカスカになりますので,ほどほどに。
面倒だからといって、全ての幹を途中で切ってしまうと、来年には、幹の数が倍になります。急がば回れです。
② 幹を途中で切る
幹を1本にしたら,今度はそれを途中で切ります。
クロガネモチは、どこで切っても生えてきますが,自然な仕上がりにするには細かな枝葉が出ているところで切ります。
左の写真では,画面の真ん中の少し上あたりで,細かい枝を残して切りました。切る際に,誤って細かい枝を傷つけないよう慎重に。
こんな感じになります。これだけでも大分明るくなります。
この後は、この切り口を頂点とし,下に向けて楕円形を描くように,細かな枝を切っていきます。
慣れてくれば木の中にいても、外からどのように見えるかイメージできるようになりますが、慣れないうちは面倒でも、途中で降りて確認した方がよいでしょう。
③ 細かな枝の剪定
各枝の剪定は以下の写真のような感じで進めます。
このケースのように,できるだけ木を小さくするという場合は,もっとも幹に近い枝葉だけを残して切ります。
クロガネモチは一箇所から細かい枝がたくさん出ているところで切ります。
細かな枝先を揃えるのは、一番最後です。
飛び出ている小枝を元から切って仕上げます。
クロガネモチは自然に形がそろうので,細かな枝先をいじる必要は,ほとんどないはずです。